過干渉の親は子供の脳を委縮させる
過干渉の親というものは一言で表現するならば過剰に心配症な精神状態の親と言えると思っています。
子供をいつまでも自分の監視下に置いて繋いでおきたいのです。
私の母がまさにそれでしたので具体的なエピソードを書いて行きたいと思います。
すでに何度か書いているのですが、わが家は経済的に不安定でさらに母の母、すなわち私の祖母が大変気が強く、少しわがままな部分があったので母に対し辛くあたることもよくありました。
母はいつも環境や周囲に追い立てられるような生活をしていたので、常に気を張っており精神的に不安感の強い毎日だったと思います。
父親はというと逆に家庭にも子にも無関心でした。別に浮気をするとか働かないということではなく、「自分の家族に興味が無い」という感じです。
子供の私の印象としては父親というよりは同居人という印象です。
ですので進路や就職など大事なことを相談して身のある意見を聞ける人ではなかったという感じです。
反面、父は養子だったので自分の実家の兄弟や親の頼みごと、やっかい事には自身の家庭を蔑ろにしてまで熱心に世話をやいていたので、本人は知っていたかどうかは定かではないですが、母や祖父母はよく父の悪口を言っていました。
母からしてみれば家庭は不安だらけなのに父は頼りにならない、祖母には気を使うで精神的に病んでいたんだと思います。
その反動で私たち子供に味方についていてほしかったのか過剰に世話を焼いたり、子供のやることに口うるさくなりました。
例えば子供の机を勝手に漁り日記を読む、外出先や外出理由を詳細に聞いてくる、交友関係に口を出してくる(どこそこの子とは遊んではダメ)、子供の進路を否定してくる、現在の流行的なファッションや髪形などを嫌う(結果、昭和の学童雑誌に載っている写真ように模範的な真面目さん(君)みたいになる)などが代表的なものです。
その結果、私に何が起こったかというと以下の通りです。
母親の過干渉で子供の私に起こったこと、母からのマインドコントロール
■極度の心配症になり自分で物事を決められない
■自分の意見に自信が持てず他人の意見に左右される
■常に他人の顔色をうかがって会話や行動をする
■ゆずってはダメな所でも他人にゆずってしまうので美味しい所を他人に持っていかれる
■向上心やチャンレンジ精神より先にダメになった時の不安感ばかりが先行して行動出来ない
■容姿や性格など自己評価が著しく低い
■異性と親密な関係を築くことができない
■他人との適度な距離感が分からず友人が出来にくい
実は私、将来の夢は声優だったのですが、母に木っ端みじんに却下されました。
なぜ却下されてしまったかは以下の通りです。
@家庭が貧乏だったので子供には公務員や大企業に就職して家庭の経済状況を救ってほしいという願いがあった
A当時、声優の学校は県外にしかなく学費や仕送りが経済的に苦しいという現状だった
そこで私は以下のように反論しました
@最初から子供のお金を宛てにすること自体が間違い。
A寮のある学校もあるし、学費は奨学金とバイトで何とかできる。
すると親はこう言いました。
「親を捨てて自分の好き勝手に生きても必ず失敗する(天罰が下る)、お前は親を捨てる気か!」
いかがでしょう
もし貴方も私の母の言ったこの言葉に共感を持ってしまったのなら毒親の素質がありますよ。
これを言われて私はものすごく罪悪感を感じてしまい声優を諦める精神状態に追い込まれました。
まさにマインドコントロールです。
確かに声優は経済面で不安定ですし、売れなければ自分の生活で一杯一杯だと思います。
それは私も納得できます。私が納得できなかったのは母が最初から子供のお金を宛てにした人生を送ろうとして、それを踏まえて無難な進路を強要した所です。
結局のところ反対した理由が子供の幸せを考えた理由ではなかったからです。
要は子供が自分から離れてしまい、不安要素が盛りだくさんの実家で孤独になって子供さえも頼りに出来なくなってしまうのが不安だったんです。
私は目標と夢を失ってしまい、今までの生活環境で向上心やプラス思考が養われる教育を受けていなかったので一時期はニートにまでなりました。
同じ教育を受けた弟は未だににニートです。
親が不安感から子供の独立を邪魔してしまうことはたまにあります。
全てを親が先回りしてやってしまったり、邪魔してしまうと子供は自分がやること考えることに自信がなくなってしまいます。
その結果、ぶつかれば曲がる車のおもちゃのように軸の無い選択をしてしまう可能性があります。
やる気無し、向上心無し、妥協しまくり、マイナス思考
こんな子が果たして頭の良い子になれるか、将来自分の子供を教育する時に頭の良い子に育てることができるでしょうか?
それを回避するには以下のことが大切です。
■子供の独立心を邪魔してはいけない
■子供の罪悪感や不安を煽ってコントロールする躾をしてはいけない
■子供は巣立っていくもの、親とは別の人生を作りあげていくものだと割り切る
※要は見返りを求めてはいけない
■メンタル面・経済面で出来る限りサポートできる体制を夫婦で協力して作り上げる
■家庭内の不安要素について出来る限り夫婦で協力して支え合えるような信頼関係を築いておく。その不安要素は極力子供に見せない聞かせない
さてここからは「おまけ」
もし子供が不安定な進路(職業)に進みたいと言い出したら
子供が当時の私と同じように声優やタレント、芸術家のように将来が不安定な進路を望んでいて、出来ればそれを阻止したい、別の進路に進んで欲しいと思っている親御さんもいると思います。
私はそれらの進路の将来性の不安を説くこと自体は別に否定しません。
もし却下されるのであれば、却下する前に一度、双方が納得できる妥協点がないか探る努力をしてほしいなと思っています。
例えばお子さんが声優になりたいと言ったとします。
親の対応として具体例を書くと、
【親の対応:具体例@】
専門学校や養成所に通うことは許可します、但し25歳までに声優として全く芽が出なかったら就職してほしい、もし声優がダメだった時の進路や将来をしっかり考えるのならOKです。ダメだった時にどうするのかの意見を親に対し明確に話してほしい。
【親の対応:具体例A】
声優学校に行くのは良いけど、売れなかった時にやり直しが出来るように例えば看護士など職業と直結するような資格を取っておきなさい。それが出来るのなら貴方の夢を応援するよ。
といった感じです。
これだと、もしダメだったとしても一度はチャンスをもらってやりたいことをやったということで自分の中で納得できるので、望んでいない別の進路や職業にいくことになっても、それなりに気持ちに折り合いをつけることができます。
可能性を最初から却下されてからの妥協なのか、可能性を一度は試してからの妥協なのかで大きく子供の将来の結果が違ってきます。
お子さんが小学校高学年以上ならば、一度お子さんの夢について親子で話し合う機会があっても良いかもしれませんね。
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